[アップデート][プレビュー] QuickSight Q + 生成 BI 機能をさらに拡張した「Amazon Q in QuickSight」が発表されました #AWSreInvent

[アップデート][プレビュー] QuickSight Q + 生成 BI 機能をさらに拡張した「Amazon Q in QuickSight」が発表されました #AWSreInvent

Clock Icon2023.11.29

いわさです。

AWS re:Invent 2023 の火曜日のキーノートで、Amazon Q について色々と発表がありました。
その派生で、Amazon Q in QuickSight というものも発表されました。

生成 AI の力で QuickSight を良い感じに拡張してくれるようです。 一方でこれまでも QuickSight Q というアドオンが存在していました。QuickSight Q はどうなるのでしょうか。

この記事では、今までの QuickSight Q と何が変わるのか?などをまとめてみたので紹介します。

本記事に記載の内容は本日時点でパブリックプレビューのものです。今後変更や廃止の可能性があります。

Amazon Q in QuickSight は QuickSight Q の追加機能?

まず前提として QuickSight Q というものがこれまでも存在していました。
当初のコンセプトとしては、「QuickSight Q に自然言語で問い合わせすることでダッシュボードなどに関するインサイトを提供してくれる」というものでした。

そして 3 ヶ月ほど前に Bedrock がリリースされたタイミングで、QuickSight Q に生成 BI 機能が追加されました。
こちらのコンセプトは、「生成 AI 機能を使って自然言語で実現したい分析を伝えることでダッシュボードや分析を勝手に作ってくれる」というものでした。

今回のアップデート内容をドキュメントや公式ブログから整理してみると、実態としては 「QuickSight Q アドオンの機能強化」 であることがわかりました。

具体的には従来の機能に加えて、新たに 「データストーリー機能」「エグゼクティブサマリー機能」 が追加されました。(Q トピックへのインサイト問い合わせ機能の UI 改善もついでにされています)

本日時点では公式ドキュメント上でも Amazon Q in QuickSight と QuickSight Q はそれぞれ表記が別れており、さらに生成 BI と同様で QuickSight Q アドオンを購入しないと Amazon Q in QuickSight として発表された新機能は使うことが出来ません。
今後ブランド名の統合や変更がはいる可能性はあるので名前は置いておくとして、本日時点では「QuickSight の生成 AI 系の機能」として以下があることを覚えておくと良いと思います

  • インサイト生成(だいぶ前から)
  • 分析・計算フィールド生成(少し前から)
  • データストーリー生成(今回)
  • エグゼクティブサマリー生成(今回)

新機能を早速少し触ってみたので紹介します。
前提として QuickSight Q アドオンを購入し、プレビューマネージャーからプレビュー機能の有効化を行っています。

本日時点では QuickSight Q が東京リージョンで使えないので、新機能も使うことが出来ません。
今回はバージニア北部リージョンで試してみました。

データストーリー機能

データストーリー機能は従来の分析やダッシュボードとは全く別の概念です。
「こういう説明をしたい」という情報をインプットすることで、それに沿った内容でストーリーと呼ばれる複数ページで構成される文章入りのコンテンツを生成してくれます。

まず、適当な分析を作成しダッシュボード公開を行います。
その際に「Allow sharing data stories」オプションにチェックをします。

そうすると、ダッシュボードの「BUILD」ボタンからデータストーリーの作成を開始することが出来るようになります。

ストーリ形式は生成されるコンテンツの形式で、スクロール可能なページとスライドショーのどちらかを選択することが出来ます。

ストーリー形式を選択した後は、どういうストーリーを作成するのかを情報として入力します。
ここではひとつしか選択していませんが、ダッシュボード内の複数のビジュアルを組み合わせることも可能です。

ビルドボタンを押して少し待つとデータストーリーのコンテンツが生成されました。
今回は日本語で説明を入力したのですが普通に解釈されている気がしました。
出力されるコンテンツはデフォルトだと英語で生成されたのですが、ストーリーについて説明する際に日本語で作ってくれと指定することで日本語コンテンツも生成してくれました。良いぞ。

生成されたコンテンツはプレビューで閲覧することが出来ます。
今回はスライド形式にしました。

データとインサイトが表示されています。
説明時に詳しいリクエストを複数組み合わせることでより詳細な情報を生成してくれます。
また、生成された情報はユーザーが手動で変更することも出来るので、たたき台として使うことも出来ます。

それぞれの項目に関するインサイトを詳しく説明してくれたり、最終的な総括まで生成してくれました。
ストーリーというだけあり、このまま説明用の資料のベースに出来そうなストーリー構成となっています。

なお作成したストーリーは、新たにサイドメニューに「Data stories」が追加されており、こちらから参照や変更などが可能です。

エグゼクティブサマリー機能

続いてもうひとつの新機能エグゼグティブサマリーです。
こちらは要するに複数にビジュアルやシートで構成されたダッシュボードのサマリをさっと生成してくれる機能になっています。

使い方は簡単で先程と同じように分析からダッシュボードを作成する際に「Allow executive summary」をチェックします。

そうするとダッシュボードの「BUILDS」メニューに「Executive summary」ボタンが表示されるようになります。

こちらを選択し、表示されたメニューから「SUMMARIZE」ボタンを押すだけです。

こちらはボタンを押すだけなので出力が英語固定になってしまうのですが、シートごとのサマリを生成してくれます。
よく技術ドキュメントや記事などを生成 AI に URL だけ渡してサマってくれぇ、という使い方をすると思うのですが、QuickSight のダッシュボードに対してそれが出来るようになったと思っておくと良いと思います。

サマリの内容の妥当性はまだ確認出来ていないのですが、大量のビジュアルで構成されたダッシュボードで情報を追いきれなかったり、時間がかかって困っているという課題を抱えている方はいると思います。
そういったときの解決策になるかもしれません

さいごに

本日は AWS re:Invent 2023 のキーノートで発表された Amazon Q in QuickSight について情報をまとめてみました。

まだパブリックプレビューで、かつ東京リージョンでは使えないものにはなるのと、QuickSight Q 自体がまだまだ日本では馴染みがないと思いますが先日の生成 BI をはじめ、QuickSight も生成 AI 関係の機能が充実してきました。

東京リージョンで使えるのが楽しみですね。

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